ステイホーム週間(2020年ゴールデンウィーク)も残りわずか。この快眠リレーも残りわずかとなりました。
今回私からの快眠アドバイスは
「昼寝をした方がイイ人ダメな人」
です。
皆さんは、午後の集中力を保つ為(午後のパフォーマンス維持の為)に「昼寝」が推奨されている事を知っていますか?
既に先駆的な学校や企業では取り組まれています。呼び方も「午睡(ごすい)」「パワーナップ」等、色々ですね。このアドバイスではタイトルに使っている「昼寝」で統一して書きたいと思います。
ヒトは中学生ぐらいの年代から夜だけじゃなく日中にも軽い眠気が生じる様になります。この眠気は生理的なモノなので、無理やり抗ってもどうしようもありません。
これを読まれている年代の方々なら一度は経験があると思います。学校や会社で、お昼ご飯を食べた後の授業や会議で眠気に襲われ、耐えよう耐えようとしたけど、結局無理で寝ちゃった事。ハッて起きたら頭が異様にスッキリしていた事。そして残ったのはノートに書かれている読めない象形文字とよだれの痕跡。
この時間帯は深夜についで交通事故が多い時間帯でもあります。営業に出られる方はお昼ご飯を食べた後の運転でヒヤッとした事ありませんか?
ヒトの半日周期(サーカセメディアンリズム)による生理現象です。ヒトは従うしかないんです。つまり寝るしかない。
私はよく「昼寝はトイレと同じ」って話をします。漏れちゃう前にトイレに行きますよね。ダメなタイミングで寝ちゃう前に大丈夫なタイミングで昼寝をしておきましょう。
ただ、昼寝はやり方を間違うと夜の大事な睡眠に支障をきたす事になりますので、少し注意が必要です。
まず、そもそも「昼寝をした方がイイ人」はどんな人か。
昼寝をした方がイイ人は
□ 昼から夕方の間に眠くなる人(午後になると集中力が欠ける人)
□ 夕方にうたた寝をしてしまう人
□ 寝るのも起きるのも早すぎて困っている人
です
日本の高校生と仕事をされている方は大体当てはまると思います。
それでは次に昼寝をする場合の「注意点」を2つ挙げます。
「短時間」と「タイムリミット15時」です。
昼寝の時間が長いと夜の大事な睡眠に支障がでます。時間は年代によって違いますが、若い人ほど短時間で済ませて下さい。若い人は昼寝の場合でもすぐに徐波睡眠(いわゆる深い睡眠)に入りやすく、この状態の時に目覚めるのは難しく必要以上に眠ってしまうリスクが高いのです。また頑張って目覚めてもしばらく頭がボーっと重たく感じて昼寝からの目覚めが悪くなってしまいます。
年代ごとの昼寝の目安はこれ位です。
10代は「7分」ぐらいまで
20代は「15分」ぐらいまで
30~50代は「20分」ぐらいまで
60代以上は「30分」ぐらいまで
昼寝からの目覚め方に応じて今の自分にピッタリの昼寝時間を見つける事が大切です。
時間が大切なので昼寝の前にはアラームの設定を忘れずに行う事と長い時間眠らない様に少し変な恰好で寝てみましょう。机に伏せる恰好が一般的ですね。
昼寝の前にカフェインを摂取するのもオススメです。カフェインは摂取してから20分位で効き始めますので。カフェインの覚醒作用を利用して昼寝から目覚める事が出来ます。
そして2番目の注意点、15時までに行いましょう。
この時間以降に昼寝をすると夜の大事な睡眠のタイミングが後ろにズレて生活リズムを乱す可能性が高まります。
15時までにした方がイイのは理解出来るけど、そうだと眠れないって方もいると思います。
実はこの集中力アップの為の昼寝に関しては、寝なくてもOKなのです。午前中からフル稼働している脳に小休憩を与えてあげるの目的なので、脳に入る情報を減らすだけでも効果があります。
脳に入る情報を減らす、つまり「静かな環境」で「目を閉じる」だけです。瞑想を脱力して行う感じです。
静かな環境が作りにくい場合は「耳栓」を活用しましょう。耳栓を使う場合はスマホや携帯のバイブ機能で時間設定をして下さい。
この様な正しい方法で昼寝を行うと、午後の集中力を保てるだけじゃなく「夕方のうたた寝を予防する事」にも繋がります。規則正しい生活リズムの確立にも効果を発揮するんですよね。夕方になるとうたた寝をしてしまう人にオススメなのはコレが理由です。
それから主にご年配の方で、物凄い早い時間(20時ごろ)に寝てしまって、朝というより夜中(3~4時)に目が覚めてしまって困っているケースの改善方法にも使われますね。
午後の集中力アップだけじゃないメリットも昼寝にはありますので、した方がイイ人に該当するなら活用して欲しいです。それから経営者や教育機関の上層部の皆さんも労働生産性や勉強効率の向上を合理的に計れるので、職場や教育現場で前向きに取り組んで欲しいと思っています。ちなみに当店のスタッフは皆昼寝しますよ。
次に「ダメな人」ですが、これは「必要の無い人」とも言えます。
それが
□ 昼寝をする事で寝つきが悪くなっている人
□ 夜寝てくれないお子さん
です。
ヒトの睡眠はあくまでも夜の睡眠がメインです。(交代制勤務の方や夜間勤務の方は別です。)
特に昼寝は寝つきの部分に関係しますので、寝つきが悪い場合は昼寝はしない方が良いかもしれません。もしくは昼寝のやり方を見直して下さい。
そして、夜寝てくれないお子さん、これは保育園でのお昼寝問題とも絡むので非常に難しい事なのですが、睡眠学から考えれば、3歳位からは中学生ぐらいまで昼寝は必要ないと考えられています。
発達度合いとも関係するので年齢はあくまで目安ですけど。これも理由は同じで、夜の睡眠に影響が出るからです。この年代のお子さんは年長の幼児で本来10~13時間、就学児童で9~11時間の睡眠を夜間にまとまって必要とします。例えば起きる時刻が7時だとしましょう。そうすると年長の幼児で18時~21時、就学児童で20時~22時には入眠という事です。至極当然ですが、お子さんは大人よりも早く寝る必要があるんです。
この年代のお子さんが大人と同じ感覚で昼寝をしちゃうと、この入眠する時間が後ろにズレてしまいます。でも起床時刻は保育園や学校の関係で変えられない事から夜の睡眠時間が減ってしまうんです。
ただ、どうしても園の方針とか、保育士さんの休憩が必要とか、色々な事情が絡むので、それは分かっていても昼寝をさせざるを得ないケースが存在するんです。このケース、まず昼寝に関しては知識として持って頂き、昼寝以外にお子さんの十分な睡眠の為に『出来る事』を考えてみましょう。
最優先は夕方から過ごす場所の明かりです。当店が担当した「快眠リレー Vol.7~夜の暗さを楽しむ~」でも書きましたが、快適な睡眠の為には夕方から寝るまでの時間は「出来る限り暗い環境」が望ましいです。
特にお子さんは光の感受性が高く、夕方から明るい環境で過ごすと大人以上に睡眠ホルモンのメラトニン抑制効果が高くなります。つまり眠れなくなるのです。親御さん目線で言い換えれば眠ってくれなくなるですね。
お子さんの寝つきの悪さに悩んでいる場合はまず第一に「光の浴び方」を見直してみて下さい。
スマホやDVD視聴も光を浴びる事と同じなので本当に気を付けた方がイイですよ。
後、お子さんが使う寝具に関しても注意しましょう。
「家で洗える」というキャッチコピーにつられて化繊(ポリエステル等)の寝具を使っていませんか?
お子さんは代謝が良く汗っかきです。汗吸いの悪い寝具を使うと、せっかく早く寝ても、寝ている場所が不快になって途中で起きちゃう可能性があります。化繊は自然素材に比べて汗吸いが悪く、寝具で使う場合は本来もっと注意すべき素材です。
赤ちゃんの時に使っていた寝具や沐浴などに使っていた用品を思い出して下さい。肌に優しい綿100%のガーゼ素材が主流でしたよね。お子さんの成長期が終わる位まで、使う寝具の素材は「綿」がオススメです。まずは着る物と身体に近い寝具から綿素材に変えてみて下さい。
最後、少し昼寝から離れた話になってしまいましたが、改めて午前も午後も元気に活動する為に昼寝を正しく活用しませんか?
当店のオリジナルBLOGで発信する色々な快眠アドバイスを読みたい方は、先月末に更新した下記の最新快眠アドバイスから是非。
【快眠アドバイス『自宅で過ごす時間が増えるついでに睡眠を見直しませんか?』】
⇒https://ameblo.jp/sleepdesigner/entry-12585571044.html
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